鳥インフルエンザは、東南アジアから欧州、アフリカと拡大し、ヒトへの感 染事例も増加しています。2003年(平成15年)12月以降2006年7月20日現在までに、10ヵ国 で231名(うち死亡者数133人)の患者が確認されています。
一般的に感染した鳥と濃厚に接触すると感染します。このため、生きた鳥が売られて いる市場や養鶏場にむやみに近寄らないようにするとともに、手洗いやうがい の励行に心がけましょう。
なお、検疫所においては、ポスターの掲示等により各国の鳥インフルエンザの発生状況について情 報提供するとともに、帰国した際、体調等に不安がある方のために、検疫所の健康相談室で相談も受け付けております。
■ 2003年12月以降、H5N1型鳥インフルエンザヒト患者が報告されている国 |
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渡航先(国および地域)や活動内容によって、罹患する可能性のある感染 症は大きく異なりますが、世界的に蚊を媒介した感染症が多く発生しています。 特にマラリア、デング熱は熱帯・亜熱帯地域で広く流行しています。
下記の疾患については、感染してからの治療よりも、蚊に刺されないための対策が重要です。 蚊が特に多く発生する夕方から夜間にかけて外出する場合には以下を参考に蚊に刺されないように注意して下さい。
(1)マラリア
全世界で年間3億〜5億人の患者、150万人〜270万人の死者が報
告されています。
マラリアを媒介する蚊は、森林地帯を中心に夜間出没します。
■ マラリアを媒介するハマダラカ (資料:厚生労働省) |
■ マラリア流行地域 (資料:WHO) |
(2)デング熱
全世界で年間数千万人の患者が発生して
おり、さらに昨年来より広い地域で大流行が頻発しています。
デング熱を媒介する蚊は、日中、都市部にも出没します。時に家の中でもみられます。
■ デング熱を媒介するネッタイシマカ (資料:厚生労働省) |
■ デング熱流行地域 (資料:WHO) |
(3)ウエストナイル熱
北米を中心に毎年患者が報告されています。感染時期のピークは夏から秋です。
原因となるウイルスは、アフリカ、ヨーロッパ、中東、中央アジア、北米など広い地域に分布しています。
■ ウエストナイル熱を媒介する アカイエカ (資料:厚生労働省) |
■ ウエストナイル熱流行地域 (資料:国立感染症研究所) |
海外で感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知 識と予防方法を身につけることが必要です。特に、飲料水、虫刺され(蚊や ダニなど)、動物との接触には注意が必要です。
感染症には潜伏期間があり、帰国後しばらくたってから、具合が悪くなる ことがあります。その際はすぐに医療機関を受診し、渡航先、滞在期間を必 ず申し出ることが重要です。
空港や港の検疫所では健康相談を行っており、帰国時に具合が悪かったり、 不安に思うことがあったりした場合には、積極的に利用してください。
■ 旅行前に
出発前から体調が悪いと抵抗力が落ちることから、出発前から体調を整えることは
病気の予防にも大切なことです。
■ 旅行中に
■ 帰ってきたら
検疫所では、健康相談を受け付けています。マラリアやデング熱などの検査
も行うことができますので、積極的に利用してください。
かかってもすぐに症状が現れるとは限りません。帰ってしばらくしてから具
合が悪くなることもあります。熱や下痢など具合が悪くなってきたら、速やか
に医療機関を受診するか、検疫所に相談してください。
その際には、旅行先や滞在期間を必ず申し出てください。
出発前に旅行プランに合わせた情報を入手しておくことが大切です。厚生労働省検疫所および外務省では、ホームページにより海外の安全に関する情報を提供しています。また、空港内検疫所においても、リーフレット等配置し、情報提供しています。
■ 海外の感染症に関する情報提供サイト
1.世界各地の感染症発生状況