ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の予防について

山口県健康増進課感染症班 2014.1
更新 2023.12.21
感染性胃腸炎とは…

《症状》
  • 嘔吐、下痢が主症状ですが、その他、軽度(37〜38℃)の発熱、腹痛など個人差があります。
  • 乳幼児や高齢者など体力の弱い方は、下痢、嘔吐などで脱水症状を起こすことがありますので、注意が必要です。
  • 通常、1週間以内で回復しますが、症状回復後も1週間程度はウイルスの排出が続きます。
《原因病原体》
 ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)
 (参考)
 細菌(カンピロバクター、病原性大腸菌、サルモネラなど)

《感染経路》
  1. 食品や水を介しての経口感染
  2. 吐物、便を介しての接触感染(二次感染)
《潜伏期》
 ウイルス
 ノロウイルス(1〜3日)、ロタウイルス(1〜3日)
  (参考)細菌
 カンピロバクター(2〜11日)、病原性大腸菌(12〜72時間)、サルモネラ(12〜36時間)

《予防》
  1. 帰宅時や食事の前、トイレの後に、石けんでよく手を洗いましょう。
  2. 感染した人の便やおう吐物には、直接触れないようにしましょう。 (使い捨ての手袋やキッチンペーパーなどを使って処分しましょう。)
  3. 調理をする場合は、よく加熱(85℃、1分間以上)しましょう。
《治療》
 ウイルスが原因の場合には、対症療法が中心となります。

ノロウイルスとは…
  • ウイルスの中でも、小型の球形ウイルスで、人の体内でしか増殖しない。
  • 感染力が強く、少量のウイルス量でも感染する。
  • 低温状態でも長く生き延びるため、冬季に感染性胃腸炎を多く発生させる。

ロタウイルスとは…
  • 人から人への感染が主となる。
  • 冬季の乳幼児の下痢症の原因として最も多い。
  • 嘔吐は1〜2日続き、下痢は、白色を呈する。
吐物等の処理の注意点

 二次感染予防のために、以下のような注意が重要です。

  1. 吐物等の拭き取り、汚染された衣類等の片づけの際には、ビニール手袋やマスク等を用いて、直接の接触を防ぐ。
  2. 吐物等の拭き取りに使用したペーパータオル等や汚染された衣類等は、衛生的に廃棄するか、捨てられないものは塩素系漂白剤または熱湯でつけ置き洗いする。
  3. 吐物のあった床等は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約200ppm:市販の塩素系漂白剤の塩素濃度は5〜6%なので250倍に希釈)で浸すように拭き取る。(塩素ガスの発生に注意)
  4. 嘔吐物等を処理した場合は、必ず十分な手洗いとうがいを行う。
啓発用資料(リーフレット)
関連リンク集