無菌性髄膜炎

山口県感染症情報センター / 2011.3作成
2012.6更新

無菌性髄膜炎とは

 ウイルスを中心とした多種多様な非細菌性病原体の感染による髄膜炎です。(原因が細菌の場合は細菌性髄膜炎。) ウイルスの種類としては、エコーウイルスやコクサッキーウイルス(B群が多い)、 エンテロウイルス71型などのエンテロウイルス属が多くを占めています。 また、流行性耳下腺炎の病原体であるムンプスウイルスなどもあります。
 エンテロウイルス属の場合、潜伏期は4〜6日で罹患年齢は幼児期、学童期が中心です。

山口県の発生動向について

 定点あたりの累積報告数は、2001年から2009年の9年間は1桁で推移していましたが、 2010年は11例、2011年は13例報告がありました。

症状

 多くは発熱、頭痛、嘔吐などを示し、進行すると意識障害、痙攣などがみられます。 髄膜刺激症状としては、項部硬直、Kernig(ケルニッヒ)徴候などがあります。 乳幼児など年齢が低い場合は、易刺激性、不機嫌が目立ち、特異的な症状を示さないことも多くみられます。

治療

 原因病原体がウイルスの場合は通常対症療法になります。ウイルス以外が原因の場合には、病原体特異的治療をします。

予防

 原因病原体がエンテロウイルス属の場合は、 糞口感染(糞便中に排泄されたウイルスが、手、食物、水などにより媒介され感染)にも気をつける必要があります。 症状消失後も2〜4週間にわたり便中へウイルスの排泄が続きますので長期間糞口感染の予防に努めることが大切です。 濃厚接触を避け、手洗いうがいと排泄物の適正な処理を励行しましょう。

参考文献

1)国立感染症研究所感染症情報センター 谷口清州: 感染症発生動向調査週報 感染症の話「無菌性髄膜炎」: 2003年第12週号(2003年3月17日〜23日).
2)財団法人 日本公衆衛生協会:感染症予防必携 第2版:2005.
3)国立感染症研究所 学友会:感染症の事典:2004.