ヘルパンギーナ

山口県感染症情報センター / 2011.3作成
2012.6更新

ヘルパンギーナとは

 主にコクサッキーウイルスA群(CA2〜8、CA10、CA12型)による感染症で、 咽頭の小水疱がみられます。  初夏から秋にかけて流行します。
 潜伏期は2〜4日です。
 好発年齢は主に乳幼児です。

山口県の発生動向について

 2001年から2011年の定点当たりの累積報告数です。 2003年、2007年、2006年、2004年に発生数が多く流行がみられました。

 また、発生数が多い年のピーク週は 2003年:第27週、2007年:第26週、2006年:第27週、2004年が第29週と 7月頃に多い傾向です。

症状

 突然38〜40℃の発熱が出現し2〜4日間続きます。咽頭所見として、軽度の発赤や、 口蓋から口蓋帆に1〜5mmの小水疱・小潰瘍(小水疱は破れてやがて小潰瘍となる。)がみられます。 また、稀に無菌性髄膜炎、急性心筋炎を合併する場合があります。

治療

 通常、対症療法を行います。

予防

 鼻咽頭分泌物や便中などにウイルスが存在し、飛沫感染(咳、くしゃみなどにより飛び散った唾液や鼻水などを吸い込んで感染)、 接触感染(汚染された手指や物品を介した感染)、 糞口感染(糞便中に排泄されたウイルスが、手、食物、水などにより媒介され感染)により感染します。 エンテロウイルス属の宿主はヒトのみですので、ヒト-ヒト感染を防ぎます。 濃厚接触を避け、一般的な予防法である手洗いうがいや排泄物の適正な処理を励行しましょう。 回復者については長期欠席の必要はありませんが、 症状消失後も2〜4週間にわたり便中へウイルスの排泄が続きますので長期間糞口感染の予防に努めることが大切です。
【獲得免疫】
 学童以上の年齢層の大半は既にこれらのウイルスの感染(不顕性感染を含む)を受けている場合が多いので、 成人での発症はあまり多くありません。
【消毒】
  エンテロウイルスはエンベロープを有しないウイルスであるため、一般的には強い消毒抵抗性を示します。 アルコールでの消毒の場合には長時間を要します。 また、熱水(98℃15〜20分)で消毒が可能です。

参考文献

1)国立感染症研究所感染症情報センター 谷口清州: 感染症発生動向調査週報 感染症の話「ヘルパンギーナ」: 2003年第8週号(2003年2月17日〜23日).
2)財団法人 日本公衆衛生協会:感染症予防必携 第2版:2005.
3)国立感染症研究所 学友会:感染症の事典:2004.
4)吉田製薬文献調査チーム:消毒薬テキスト第3版:2008.