流行性角結膜炎

山口県感染症情報センター 2011.3作成
2012.6更新

流行性角結膜炎とは

 主にアデノウイルス8、19、37型などによる感染症で、 結膜の浮腫や充血がみられます。
 潜伏期は8〜14日です。

山口県の発生動向について

定点把握疾患報告数グラフ(山口県)の流行性角結膜炎の項目をご参照下さい。

症状

 急に発症し、眼瞼の浮腫、流涙、耳前リンパ節の腫脹と圧痛を伴うといわれます。 眼結膜、角膜に炎症混濁がみられ、重篤例では視力障害を起こします。 感染力が強いので両眼が感染しやすいです。 一般的には発病後、2〜4日間で治癒します。

治療

 通常、抗炎症剤の点眼など対症療法を行います。細菌の二次感染を防ぐ目的で抗菌剤の点眼が用いられることもあります。

予防

 感染源はヒトの眼分泌物で、 感染経路は主として接触感染(汚染された手指や物品を介した感染)です。 発病後約2週間までは感染力があります。 手指を清潔にし、タオルなどの共用を避けましょう。 また、ウイルス汚染した器具や物品の消毒も大切です。
【獲得免疫】
 罹患者は、同じ血清型のウイルスに対しては免疫ができます。
【ハイリスク患者】
 新生児や乳幼児では、細菌の混合感染で角膜穿孔を起こすことがありますので注意が必要です。
【消毒】
 アデノウイルスはエンベロープを有しないウイルスのため、 エンベロープを有するウイルスと比較して 消毒抵抗性は強いといわれます。 塩素系消毒剤の次亜塩素酸ナトリウムは金属腐食性や粘膜刺激性があるため手指や金属製器具の消毒には適していませんが、 タオルなどの非金属製器具や環境には有用です。また、温度に弱く、56℃30分で不活化されます。

参考文献

1)国立感染症研究所: 「流行性角結膜炎」とは  
2)財団法人 日本公衆衛生協会:感染症予防必携 第2版:2005.
3)国立感染症研究所 学友会:感染症の事典:2004.
4)薄井 紀夫:院内感染対策:2003.
5)国立感染症研究所感染症情報センター 藤本嗣人 安井良則 森兼啓太:アデノウイルス感染対策:2008年4月号.
6)古泉快夫、芝田充男、林桂堂:ウイルス学サマリー:2003.