マイコプラズマ肺炎

山口県感染症情報センター 2011.3作成
2012.6更新

マイコプラズマ肺炎とは

 肺炎マイコプラズマ  Mycoplasma pneumoniaeの感染によって発症する肺炎です。
 潜伏期は通常2〜3週間です。
 罹患年齢は幼児期、学童期、青年期が中心です。

山口県の発生動向について

定点把握疾患報告数グラフ(山口県)のマイコプラズマ肺炎の項目をご参照下さい。

症状

 初発症状は発熱、全身倦怠、頭痛などです。咳は多くの場合は初発症状出現後3〜5日から始まり、 経過に従い徐々に強くなって、さらに解熱後も3〜4週間と長く続きます。

治療

 細胞壁を持たないため、ペニシリン系やセフェム系などの細胞壁合成阻害する抗生物質には感受性がありません。 マクロライド系やテトラサイクリン系、ニューキノロン系が使用されます。

予防

 感染源は鼻咽頭分泌物で、ヒトからヒトへ飛沫感染しますが、 学校などでの短時間の暴露による感染拡大の可能性は低く、 友人間、家族間など濃厚接触により感染します。
 また、病原体の排出は初発症状(発熱、全身倦怠、頭痛)発現前2〜8日から始まり、症状発現時にピークとなり、 高いレベルが約1週間続いた後、 4〜6週間以上続きます。

参考文献

1)国立感染症研究所: 「マイコプラズマ肺炎」とは 
2)財団法人 日本公衆衛生協会:感染症予防必携 第2版:2005.
3)国立感染症研究所 学友会:感染症の事典:2004.