感染症情報

注目の感染症(もくじ)

疾病別情報メニュー・過去の記事




梅毒

 感染から約3週間ほどで感染部位(性器や口腔内など)の皮膚や粘膜に痛みのない潰瘍が形成され、2〜3週間で自然に消失しますが、 治療しなければ病原体は体の中で増え、感染から約3か月経過すると全身の皮膚と粘膜にバラ疹と呼ばれる発疹が生じます。 バラ疹は、痛みやかゆみはありませんが放置すると数年後には、血管や神経の障害等、全身に様々な症状を引き起こし、治療が困難となります。 また、妊婦が感染すると、早産や死産、胎児の重篤な異常につながる可能性があります。 適切な抗菌薬による早期の治療で完治が可能ですので、感染を疑う症状がある場合は、早期に医師の診断・治療を受けることが重要です。
   感染予防には、感染部位と粘膜や皮膚を直接接触させないよう、コンドームを使用することが勧められますが、 コンドームが覆わない部分の皮膚などでも感染の可能性があり、100%の予防はできないため注意が必要です。 以前に梅毒にかかった人には一定の免疫(抗体)がありますが、再感染を予防できるものではありませんので、適切な予防策(コンドームの使用、パートナーの治療等)が取られていなければ、 何度でも感染する可能性があります。
★梅毒啓発用リーフレット★
 
山口県における梅毒の近年の発生状況の推移は次のとおりです。
*****近年の発生状況の推移【平成30年〜】***** 
梅毒発生状況の推移
(表をクリックすると、拡大して表示されます。)
梅毒に関する情報は、次のページをご覧ください。

  • 健康増進課HP「性感染症の予防について」
  • 国立感染症研究所HP「梅毒とは」
  • 国立感染症研究所HP「日本の梅毒症例の動向について」


  • ヒトメタニューモウイルス(hMPV)感染症

     ヒトメタニューモウイルス(human metapneumovirus:hMPV)感染症(hMPV感染症)は、hMPVを原因病原体とする乳幼児に多い急性呼吸器ウイルス感染症です。 hMPVは2001年にvan den Hoogenらにより小児の気道分泌物から分離されました。 このウイルスは免疫健常児, 免疫不全児のどちらにおいても, 呼吸器感染症の主要な原因となる。 小児における感染症法上の届出対象疾患であるRSウイルス(respiratory syncytial virus:RSV)感染症とともに、 高齢者等の成人での発生もあることが知られていますが、現在、hMPV感染症は届出対象となっていません。
      感染及びその拡大を防ぐには、マスクの着用、うがい・手洗いの励行など、飛沫感染及び接触感染対策が重要です。なお、ワクチンはありません。

    山口県におけるhMPV感染症の発生状況の推移は次のとおりです。
    (山口県では令和4年10月31日から発生状況の把握を開始しました)
    *****山口県全体での発生状況の推移【令和4年10月31日(第44週)〜】***** 
    山口県全体での発生状況の推移
    (表をクリックすると、拡大して表示されます。)

    *****各保健所管内ごとの発生状況の推移【令和4年10月31日(第44週)〜】***** 
    各保健所管内ごとの発生状況の推移
    (表をクリックすると、拡大して表示されます。) 各保健所管内ごとの発生状況の推移
    (表をクリックすると、拡大して表示されます。)
    hMPV感染症に関する参考情報は、次のページをご覧ください。

  • 国立感染症研究所HP「COVID-19流行下の小児基幹病院における当院に入院した重症ヒトメタニューモウイルス感染症の状況」

  •   

    エムポックス(サル痘)

     2022年5月以降、従前から流行が報告されてきたアフリカ大陸の国々(以下、常在国)への渡航歴のない患者が、欧米を中心に相次いで報告され、常在国外では前例のない流行となっています。 世界的なサーベイランス体制が十分整っていないことから、水面下で感染が広がっている可能性があり、今後も感染者の報告が続く可能性が指摘されています。

     2023年12月13日、厚生労働省は、国内初の死亡患者例が確認されたことを発表しました。(厚労省報道発表

     エムポックスに関する情報は、次のページをご覧ください。

    ※2023年5月26日、感染症法上の名称が「サル痘」から「エムポックス」に変更されました。

  • 健康増進課HP「サル痘について」
  • 国立感染症研究所HP「サル痘とは」
  • 厚生労働省HP「エムポックスについて」
  • 国立国際医療研究センター国際感染症センターHP「エムポックス診療指針」
  • Our World in Data HP「Monkeypox Data Explorer」



  • ダニ媒介感染症

     病原体を保有するダニを原因とした感染症のうち、県内での患者数が多い感染症の発生状況は以下のとおりです。
      「ダニ媒介性疾患の予防について」のページもあわせてご参照いただき、感染予防を実施してください。


    SFTS

     2013年1月30日、重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome: SFTS)の国内初症例(山口県内で2012年秋に亡くなられた成人)が確認されました。その後、他県でも患者が確認され、2013年3月4日、感染症法上の四類感染症に指定されました。

    *****山口県におけるSFTSの発生状況の推移【2013年〜】*****
      過去のデータ等(2015年12月まで)はこちらをご参照ください。
    山口県内のSFTS発生状況
    (表をクリックすると、拡大して表示されます。)


    SFTSのヒト-ヒト感染症例

      国内初のヒト-ヒト感染症例が、2024年3月19日付け国立感染症研究所IASRにおいて報告・掲載されました。
      医療現場におけるヒト-ヒト感染予防対策の徹底においては、以下を参考としてください。

      ・重症熱性血小板減少症候群(SFTS) 診療の手引き 改訂新版(2019):個人防護具(PPE)の使用、標準感染予防策及び感染経路別予防策の徹底
      ・感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて

    SFTS関連リンク

  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(厚生労働省HP)
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは(国立感染症研究所HP)

  • 日本紅斑熱

     1984年に国内で初めて患者が確認され、山口県内では、2010年6月25日に初めて患者が報告されました。
      日本紅斑熱の症状等はこちらをご参照ください。

    *****山口県における日本紅斑熱の発生状況の推移【2013年〜】*****
    山口県内の日本紅斑熱発生状況
    (表をクリックすると、拡大して表示されます。)





    疾病別情報メニュー・過去の記事


    ▼ 全数把握感染症

     AIDS

     SARS

     SFTS

     腸管出血性大腸菌感染症

     麻しん

     風しん

     日本紅斑熱

    ▼ 定点把握感染症

     インフルエンザ

     新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

     RSウイルス感染症

     咽頭結膜熱

     A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

     感染性胃腸炎

     水痘

     手足口病

     伝染性紅斑

     突発性発疹

     百日咳

     ヘルパンギーナ

     流行性耳下腺炎

     急性出血性結膜炎

     流行性角結膜炎

     クラミジア肺炎

     細菌性髄膜炎

     マイコプラズマ肺炎

     無菌性髄膜炎

     性器クラミジア感染症

     性器ヘルペスウイルス感染症

     尖圭コンジローマ

     淋菌感染症

     メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症

     ペニシリン耐性肺炎球菌感染症

     薬剤耐性緑膿菌感染症

     薬剤耐性アシネトバクター感染症


     ▼ 関連ページ