A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

山口県感染症情報センター / 2011.3

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは

 A群溶血性レンサ球菌による上気道感染症です。
 潜伏期は2〜5日です。
 罹患率は学童期の小児で高く、3歳以下や成人では典型的な症状はあまりみられません。

症状

 主な症状は、発熱、咽頭痛、咽頭発赤、苺舌です。 また、A群溶血性レンサ球菌が産生する発熱毒素に免疫がない人は猩紅熱といわれる全身症状 (発熱開始後12〜24時間すると点状紅斑様、日焼け様の針頭大皮疹が出現)を呈します。 また、リウマチ熱や急性糸球体腎炎などの合併症を起こすこともあります。  

治療

 第1選択薬はペニシリン系抗生物質で、その他セフェム系やマクロライド系も使用されます。 合併症を予防するためには医師が処方した日数(少なくとも10日間)確実に服用する必要があります。

予防

 主に患者の鼻咽頭分泌物により飛沫感染します。 潜伏期と有症状の期間を含めて10日間前後感染力がありますが、 適切な抗生物質が投与されれば、24時間以内に他人への感染を防げる程度に病原菌を抑制できます。 濃厚接触を避け、一般的な予防法である手洗い、うがいを励行しましょう。

参考文献

1)国立感染症研究所感染症情報センター 多田有希・岡部信彦: 感染症発生動向調査週報 感染症の話「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」: 2003年第37週号(2003年9月8〜14日).
2)財団法人 日本公衆衛生協会:感染症予防必携 第2版:2005.
3)国立感染症研究所 学友会:感染症の事典:2004.
4)吉田製薬文献調査チーム:消毒薬テキスト第3版:2008.