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尖圭コンジローマ

山口県感染症情報センター / 2011.3作成
2012.6更新

尖圭コンジローマとは

 ヒトパピローマウイルス(主に6型、11型)の感染により、性器周辺(特に湿潤部位)に 隆起性病変が生じます。
 潜伏期は、数週間から2〜3ヶ月です。

山口県の発生動向について

 2001年から2011年の各年における累積報告数と定点当たりの累積報告数です。


 各年における男女比についてです。 年によっては男女差がみられますが、2001年から2011年の平均ではほぼ同程度の報告です。


 各年齢層における報告数の割合です。 20代からの報告が多く、15〜19歳及び30〜34歳からの報告も目立ちます。

症状

 性器周辺の湿潤部位に乳頭状、鶏冠状あるいはカリフラワー状で、先端に尖形の細かい多数の突起がある病変がみられます。 一般的に自覚症状は乏しく、初発症状の多くは違和感や掻痒感です。

治療

 有効な抗ウイルス剤はなく、局所療法が中心となります。 また、再発することが多い疾患です。

予防

 性行為で伝播するウイルスの多くは、血液や分泌液の濃厚接触以外では感染しないため、 衛生教育の徹底により感染予防は可能です。 一方で、感染しても発症せずに無症状でウイルスを排出している場合が多く、知らぬ間に感染拡大してしまいます。
 男女間での感染を予防するために、コンドームを使用したり、感染が疑われる相手との性交渉を避けましょう。

参考文献

1)国立感染症研究所遺伝子解析室 神田忠仁: 感染症発生動向調査週報 感染症の話「尖圭コンジローマ」: 2002年第26週号(2002年6月24日〜6月30日).
2)財団法人 日本公衆衛生協会:感染症予防必携 第2版:2005.
3)国立感染症研究所 学友会:感染症の事典:2004.
4)吉開泰信編集:ウイルス・細菌と感染症がわかる:2004.