山口県の感染症週報

平成23年第11週

平成23年(2011年)3月14日〜3月20 日

◇【2類感染症】
結核: 第10週追加-1例(山口1例)。 第11週-1例(下関1例)。

◇【3類感染症】
腸管出血性大腸菌感染症: 第10週追加-1例(下関 O157 VT2)。

◇【5類感染症】
劇症型溶血性レンサ球菌感染症: 第9週追加-1例(宇部)。

定点把握疾患

インフルエンザ: 報告数は7週以降増加が続き、今シーズンで最多報告数となっています。 依然として警報レベルで、県内全域で流行がみられます。
【警報レベル=すべての地域。】
迅速検査ではB型がA型の24.4倍報告され、B型陽性が全体の85.7%を占めています。 (A型陽性:120例、B型陽性:2933例、A型B型いずれも陽性:2例、臨床診断:366例)。 地域別にもすべての地域で、主にB型が報告されています。
また、当所の検査では、 第10週の検体からA/H1pdm:1例、A/H3(香港型):1例、B型:2例 、 第11週の検体からB型:3例 が検出されています(平成23年3月22日現在)。
◆県内流行レベルマップはこちら
◆インフルエンザの流行状況について(4)はこちら

咽頭結膜熱: 警報レベルに達している地域はありませんが、 過去4年間の同時期と比較すると多い状態です。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎: 多い状態が続いています。

伝染性紅斑: 過去4年間の同時期と比較すると多い状態です。 地域別には、下関は警報レベルが続いています。

流行性耳下腺炎: 昨年は2006年以来の流行がみられ、2011年第2週に全ての地域で警報レベルの終息基準値を下回りましたが、 今週は萩が警報レベル、岩国、周南が注意報レベルとなりました。 過去4年間の同時期と比較すると多い状況です。

その他

・アデノウイルス急性咽頭扁桃炎の報告が多くみられます。

・ロタウイルスによる胃腸炎の報告が多くみられます。

警報レベル・注意報レベルの基準値について詳細はこちら

定点把握疾患(報告数)
疾患名8週9週10週11週
インフルエンザ2520265630773421
RSウイルス感染症37413413
咽頭結膜熱30373636
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎215216184198
感染性胃腸炎359365384459
水痘77445765
手足口病0013
伝染性紅斑31233430
突発性発しん30292234
百日咳0011
ヘルパンギーナ0102
流行性耳下腺炎46604080
急性出血性結膜炎0000
流行性角結膜炎2363
クラミジア肺炎(オウム病を除く)0000
細菌性髄膜炎1200
マイコプラズマ肺炎2432
無菌性髄膜炎1000

月単位報告定点把握疾患(報告数)
疾患名2月
性器クラミジア感染症25
性器ヘルペスウイルス感染症10
尖圭コンジローマ2
淋菌感染症1
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症60
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症12
薬剤耐性緑膿菌感染症0
薬剤耐性アシネトバクター感染症0

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病原体情報

平成23年1月から12月の病原体情報一覧(ウイルス)についてはこちら
診断名別病原体情報(ウイルス)についてはこちら
病原体情報(細菌)についてはこちら


全国的な感染症の情報は、 国立感染症研究所感染症情報センター感染症発生動向調査週報 を御覧下さい。