山口県の感染症週報

平成22年第51週


平成22年(2010年)12月20日〜12月26 日

◇【2類感染症】
結核: 第49週追加-1例(宇部)。 第50週追加-2例(山口、宇部)。 第51週-5例(柳井、長門、周南、宇部2例)。

◇【3類感染症】
腸管出血性大腸菌感染症: 第50週追加-1例(宇部 O157 VT1VT2)。

◇【4類感染症】
E型肝炎: 第51週-1例(宇部)。
レジオネラ症: 第51週-1例(岩国)。

定点把握疾患

インフルエンザ: 報告数は先週から7例増え28例でした。 地域別には県東部(岩国、柳井)からの報告が目立ちます。 迅速検査では下関2例はいずれもB型陽性ですが、その他の地域ではほぼA型陽性です。 (A型陽性:24例、B型陽性:2例、不明:2例)。 また定点把握とは別に当所の検査で、周南の検体からA/H1N1pdmが検出されています。

RSウイルス感染症: 第47週から急増し、 平成18年以降の同時期と比較すると最多の水準です。 地域別には、柳井、周南、下関、防府が多い状況です。 例年第47週ごろから急増し、年末年始にピークとなる傾向がありますので引き続き注意が必要です。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎: 第39週から増加し、多い状態が続いています。 地域別には、萩、山口、下関が依然として警報レベルの状態です。 【* 警報レベル=萩、山口、下関。】  ◇県内流行レベルマップはこちら

感染性胃腸炎: 第41週以降急増し、第46週に警報レベルの開始基準値を上回ったため 11月26日付けで全県に流行発生警報が発令されました。 第48週をピークに3週連続で減少していますが、依然として警報レベルの状態です。 地域別には、 今週山口が警報レベルの終息基準値を下回りましたが、 長門、防府、萩、周南は依然として多い状態です。 冬季にはウイルス性の感染性胃腸炎が流行しやすいので 引き続き注意が必要です。 原因病原体としては、 当所の検査でノロウイルスが検出されています【* 警報レベル=長門、柳井、萩、周南、岩国。】  ◇県内流行レベルマップはこちら

水痘: 第39週以降増加し、平成18年以降の同時期と比較すると多い状況です。 地域別には、今週山口が警報レベルの終息基準値を下回りましたが、萩は依然として警報レベルの状態です。 また、防府からの報告も目立ちます。 【* 警報レベル=萩。注意報レベル=防府。】  ◇県内流行レベルマップはこちら

流行性耳下腺炎: 第31週をピークに長期的には減少しています。 【* 警報レベル=山口、岩国。】 

 
※警報レベル・注意報レベルの基準値について詳細はこちら

定点把握疾患(報告数)
疾患名48週49週50週51週
インフルエンザ5222128
RSウイルス感染症44112161178
咽頭結膜熱14101026
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎224232238203
感染性胃腸炎127511501030772
水痘133101185101
手足口病1252
伝染性紅斑118118
突発性発しん37243022
百日咳0002
ヘルパンギーナ0200
流行性耳下腺炎47715053
急性出血性結膜炎0000
流行性角結膜炎5422
クラミジア肺炎(オウム病を除く)0000
細菌性髄膜炎0000
マイコプラズマ肺炎5641
無菌性髄膜炎0000

月単位報告定点把握疾患(報告数)
疾患名11月
性器クラミジア感染症28
性器ヘルペスウイルス感染症7
尖圭コンジローマ5
淋菌感染症4
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症66
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症12
薬剤耐性緑膿菌感染症1

地域(保健所)別のページ(定点あたり報告数)地域(保健所)別のページ(報告数)
年齢別のページ法以外の届出のページ推移グラフのページ



前週(第50週)← →次週(第52週)



病原体情報

平成22年1月から12月の病原体情報一覧についてはこちら

診断名別病原体情報についてはこちら


全国的な感染症の情報は、 国立感染症研究所感染症情報センター感染症発生動向調査週報 を御覧下さい。