まず、実体顕微鏡、次に光学顕微鏡で異物を直接観察しました。 この時点で異物に真菌要素、つまり菌糸や酵母細胞が見られなければ、 異物が真菌でないことがわかります。 菌の要素が確認できない場合など、必要に応じて走査電顕による観察も行いました。
培養では、開封後に入った菌、あるいは苦情の元となった菌以外の、 元から食品に存在した菌を検出してしまう可能性があります。 そのため、直接鏡検で異物の菌の見当をつけることと、 異物自体から釣菌することが重要となります。
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1.はじめに
2.真菌異物検査
3.糸状菌の同定
4.真菌培養検査
5.月別検査依頼件数(H11.1〜H14.12)
6.食品の種類、検査依頼理由および喫食の有無(H11.1〜H14.12)
7.食品からの検出菌種(H11.1〜H14.12)
8.真菌(−)事例1:魚肉ソーセージ
9.真菌(−)事例1:魚肉ソーセージ
10.真菌(−)事例2:清涼飲料水(カップ式自動販売機)
11.真菌(−)事例2:清涼飲料水(カップ式自動販売機)
12.直接鏡検1:胞子を形成している検体
13.直接鏡検2:胞子を形成していない検体
14.直接鏡検3:胞子を形成しているが・・・
15.Penicillium属菌のコロニー (27℃ 14日間培養)
16.Cladsporium属菌のコロニー(27℃ 14日間培養)
17.Aspergillus属菌のコロニー (27℃ 14日間培養)
18.考察及びまとめ