これは,平成14年度山口県食品・乳肉業務研修会において発表したものです.
食品の真菌汚染の弊害は、食品自体の変敗にとどまらず、 マイコトキシンによる急性・慢性中毒のほか、消化器症状を呈した例や 易感染宿主における感染例など多岐にわたります。 真菌による食品内異物形成や、喫食事故を未然に防ぐためには、 その性質を把握した上での、適切な衛生指導が必要であり、 原因菌の分離・同定が不可欠です。
今回、真菌に起因する苦情の処理および衛生指導に資する目的で、 過去4年間に当センターで検査した事例をとりまとめ考察しました。
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1.はじめに
2.真菌異物検査
3.糸状菌の同定
4.真菌培養検査
5.月別検査依頼件数(H11.1〜H14.12)
6.食品の種類、検査依頼理由および喫食の有無(H11.1〜H14.12)
7.食品からの検出菌種(H11.1〜H14.12)
8.真菌(−)事例1:魚肉ソーセージ
9.真菌(−)事例1:魚肉ソーセージ
10.真菌(−)事例2:清涼飲料水(カップ式自動販売機)
11.真菌(−)事例2:清涼飲料水(カップ式自動販売機)
12.直接鏡検1:胞子を形成している検体
13.直接鏡検2:胞子を形成していない検体
14.直接鏡検3:胞子を形成しているが・・・
15.Penicillium属菌のコロニー (27℃ 14日間培養)
16.Cladsporium属菌のコロニー(27℃ 14日間培養)
17.Aspergillus属菌のコロニー (27℃ 14日間培養)
18.考察及びまとめ