山口県の感染症週報

平成23年第14週

平成23年(2011年)4月4日〜4月10 日

◇【2類感染症】
結核: 第12週追加:2例(いずれも岩国)。 第13週追加:6例(下関1例、岩国3例、萩2例)。 第14週:2例(いずれも岩国)。

◇【4類感染症】
E型肝炎: 第14週:1例〔下関、感染地域:山口県内、感染経路:イノシシのレバーの生食(推定)〕。

◇【5類感染症】
麻しん: 第13週追加:1例(柳井)。 * 平成23年4月15日に届出が取り下げられました。

定点把握疾患

インフルエンザ: 報告数は3週連続で大幅に減少し、 今週警報レベルの終息基準値を下回りました。 地域別にもすべての地域で減少し、長門、萩地域以外の地域では 同レベルの終息基準値を下回っています。
【警報レベル=長門、萩。】
迅速検査ではB型がA型の10.7倍報告され、B型陽性が全体の79.5%を占めています。 (A型陽性:40例、B型陽性:426例、A型B型いずれも陽性:0例、臨床診断:70例)。 地域別にもすべての地域で、主にB型が報告されています。
また、当所の検査では、 第13週の検体からA/H3(香港型):2例、B型:1例、 第14週の検体からA/H3(香港型):1例 が検出されています(平成23年4月12日現在)。
◆県内流行レベルマップはこちら
◆インフルエンザの流行状況について(6)はこちら

咽頭結膜熱: 警報レベルに達している地域はありませんが、 過去4年間の同時期と比較すると多い状態です。

伝染性紅斑: 4年ぶりに高い水準で推移し、増加傾向がみられます。 地域別には、長門、下関が警報レベルです。
【警報レベル=長門、下関。】

流行性耳下腺炎: 過去4年間の同時期と比較すると多い状況です。 地域別には、岩国が注意報レベルです。
【注意報レベル=岩国。】

その他

・アデノウイルス急性咽頭扁桃炎の報告数の多い週が続いていましたが、減少傾向がみられています。
◆推移グラフはこちら

・ロタウイルスによる胃腸炎の報告がさらに増加しています。例年4月頃に報告数が多くなっていますので、注意が必要です。
◆推移グラフはこちら

警報レベル・注意報レベルの基準値について詳細はこちら

定点把握疾患(報告数)
疾患名11週12週13週14週
インフルエンザ342119431208536
RSウイルス感染症139815
咽頭結膜熱36243434
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎198105119116
感染性胃腸炎459380407434
水痘65577256
手足口病3042
伝染性紅斑30294134
突発性発しん34293336
百日咳1100
ヘルパンギーナ2102
流行性耳下腺炎80514959
急性出血性結膜炎0001
流行性角結膜炎3363
クラミジア肺炎(オウム病を除く)0000
細菌性髄膜炎0000
マイコプラズマ肺炎2121
無菌性髄膜炎0010

月単位報告定点把握疾患(報告数)
疾患名3月
性器クラミジア感染症21
性器ヘルペスウイルス感染症4
尖圭コンジローマ6
淋菌感染症6
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症65
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症10
薬剤耐性緑膿菌感染症1
薬剤耐性アシネトバクター感染症0

地域(保健所)別のページ(定点あたり報告数)地域(保健所)別のページ(報告数)
年齢別のページ法以外の届出のページ推移グラフのページ



前週(第13週)← →次週(第15週)



病原体情報

平成23年1月から12月の病原体情報一覧(ウイルス)についてはこちら
診断名別病原体情報(ウイルス)についてはこちら
病原体情報(細菌)についてはこちら


全国的な感染症の情報は、 国立感染症研究所感染症情報センター感染症発生動向調査週報 を御覧下さい。