山口県の感染症週報

平成22年第48週


平成22年(2010年)11月29日〜12月5 日

◇【2類感染症】
結核: 第45週追加−1例(宇部)。 第46週追加-3例(岩国1例、宇部2例)。 第47週追加-2例(防府、宇部)。 第48週-1例(山口)。

◇【3類感染症】
腸管出血性大腸菌感染症: 第48週−2例(いずれも下関 O157 VT1VT2、家族)。

◇【5類感染症】
後天性免疫不全症候群: 第48週-1例(無症候、感染地域:国内、感染経路:性的接触)。
*第44週3例、第45週2例と報告が続いています。 山口県の過去10年間の年間累積報告数は1桁台で推移しています。 2010年第48週時点の累積報告数は9例で、過去10年間で最多の2008年と同数となっています。

定点把握疾患

インフルエンザ: 下関2例(迅速検査A型 3歳、迅速検査B型 3歳 )、岩国2例(いずれも迅速検査A型 2歳と12歳)、 長門(迅速検査B型 2歳)の計5例報告がありました。 このうち岩国の1例は、当所の検査でA/H1N1pdmが検出されています。

RSウイルス感染症: 徐々に増加しています。例年第47週頃からさらに増加し、年末年始にピークとなる傾向がありますので 今後の動向に注意が必要です。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎: 多い状態です。地域別には、山口、萩、下関、柳井※からの報告が目立ちます。 【* 警報レベル=山口、萩。】  ◇県内流行レベルマップはこちら

感染性胃腸炎: 第41週以降急増し、 11月26日付けで全県に流行発生警報が発令されましたが、 さらに増加しています。 地域別には、今週周南、柳井が 警報レベルの開始基準値を上回り、防府以外のすべての地域が警報レベルとなりました。原因病原体としては、 当所の検査でノロウイルスが多く検出されています。冬季にはウイルス性の感染性胃腸炎が流行しやすいので さらに注意が必要です。 【* 警報レベル=防府以外の全地域。】  ◇県内流行レベルマップはこちら

水痘: 第39週以降増加し、平成18年以降の同時期と比較すると多い状況ですので注意が必要です。 地域別には萩、山口、岩国、長門が多い状態です。 【* 警報レベル=萩。注意報レベル=山口、岩国、長門。】  ◇県内流行レベルマップはこちら

流行性耳下腺炎: 第31週をピークに減少し、平成18年以降4年ぶりの流行は収束に向かっています。 【* 警報レベル=岩国、山口。】 

 
※平成22年12月15日報告数の訂正による変更。
◆警報レベル・注意報レベルの基準値について詳細はこちら

定点把握疾患(報告数)
疾患名45週46週47週48週
インフルエンザ0335
RSウイルス感染症22223644
咽頭結膜熱63614
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎273181167224
感染性胃腸炎92310369701275
水痘597280133
手足口病4111
伝染性紅斑44011
突発性発しん43273737
百日咳0010
ヘルパンギーナ0020
流行性耳下腺炎63585847
急性出血性結膜炎0000
流行性角結膜炎2445
クラミジア肺炎(オウム病を除く)0000
細菌性髄膜炎1000
マイコプラズマ肺炎5225
無菌性髄膜炎0000

月単位報告定点把握疾患(報告数)
疾患名11月
性器クラミジア感染症28
性器ヘルペスウイルス感染症7
尖圭コンジローマ5
淋菌感染症4
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症66
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症12
薬剤耐性緑膿菌感染症1

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病原体情報

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